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攻殻機動隊 Stand Alone Complex 第2話「暴走の証明」解説

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戦車

剣菱重工の新型多脚戦車。

型番はHAW-206。

AIを搭載(おそらくこの時代の戦車、ヘリ、戦闘機はすべて)。

軍用なので最高レベルの攻性防壁を持つ。

ハッキング、逆探知などの機能も持つが、当然非公開。

暴走事件を受け、それらのデータを公安9課に渡すかどうかで剣菱重工の上層部は悩む。

播磨研究学園都市

兵庫県にある播磨科学公園都市がモデルかと思われる。

2nd GIGにも登場。

ちなみに作品の舞台は新浜市で、神戸市の沖合いにある設定。

陸自(陸上自衛軍)

多脚戦車HAW-206の正式採用を検討中に暴走事件が発生。

暴走の原因がハード及びソフトのセキュリティの欠陥にあれば、責任を全て剣菱に押し付けたい(←そうできるように動いて欲しいという要請を政府にした?)

今回の事件を受け、テロリストからの声明があった場合のみ手を貸す方針←それがないことが分かっている。

手を出さないことであくまで剣菱重工の問題だと印象付けたい。

とはいえ、動向は気になるのでジガバチ(後述)を出動させ様子見。

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政府の対応と9課の出動

軍の協力が期待できないことで、政府から(内務相)直属組織である9課に要請。

9課は軍の都合のために単独で危険な任務を強いられたかたちとなる。

若いトグサは怒るが、荒巻や少佐は平然としているところが流石。

タチコマが乗り込んだ輸送機はオスプレイ?

オスプレイ(V-22)も9課輸送機も共にプロペラが傾斜する「ティルトローター機」だが、機体は違う。

オスプレイ(V-22)は尾翼が垂直に立っているが、9課の輸送機は平行。

余談だが、オスプレイの初飛行は1989年3月。

攻殻機動隊の連載開始は1989年5月。

農道で少佐が警察に命令するシーン

少佐は有無を言わさず警察から指揮権を委譲させる。

警察も抵抗しない。

第一話でも近しい状況があったが、公安9課が警察よりも上位の組織であるという設定を再度視聴者に理解させるため挿入されたシーンかと思われる。

 

 

ジガバチ

対戦車ヘリATH-29の通称。

形状が蜂に似ていることからそう呼ばれている(2nd GIGにも出てくるので覚えておきたい)。

今回の件では剣菱重工に対し、余計な動きをしてHAW-206のスペックを公開しないよう牽制するためと、万一9課がしくじった時の保険に飛ばしていると少佐は推察。

サイトーが狙撃を外した件

スナイパー「サイトー」の左眼は「鷹の眼」と呼ばれる義眼で、人工衛星とリンクしている。

サイトーが人工衛星から情報を入手し「鷹の眼」で算出した射撃のためのデータを、HAW-206のAIがハッキングし逆算したため、狙撃を避けることができた。

またHAW-206は、ほとんどの無線誘導弾にジャミング(レーザー妨害)がかけられる。

レーザー誘導、オンライン誘導も逆探知可。

サイトーは橋上空からのミサイル射撃を行う際、ギリギリでこの機能に感付き、独自の判断で断念したと思われる。

この時代の戦車は、こういった高度な情報処理や電子戦(ハッキング、逆探知)に対応しているらしい。

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少佐が戦車に飛び乗った理由

戦車のAIと有線し、ハッキングを仕掛けて止めようと試みた。

HAW-206は軍用機なので、当然強力な防壁を組んでおり、ハッキングを逆探知されると自分の脳に攻撃を仕掛けられる(攻性防壁)。

だからバトーは止めようとした。

最終的に少佐は、課長から戦車の攻勢防壁解除の暗証番号を入手する(ここはオンラインでやりとりしているのでスピーディ!)。

止まった戦車がなぜまた動いたのか?

戦車の攻勢防壁は解除され、AIはおそらく停止したのだが、戦車に積んだ加護の脳は生きていて、母親の声に反応した。

少佐はとっさに再度有線し、一瞬で加護の脳を焼いたのだが、その瞬間に彼の28年の人生が自分の脳に走馬灯のように映し出され、彼の心を理解した。

 

鋼鉄の肉体に憧れ、生身のまま死んだ加護と、全身義体化し、鋼鉄の肉体を手に入れた少佐。

 

少佐は加護の憧れの存在であるはずだが、彼女自身は全身義体化のおかげでアイデンティティの問題に苦しめられている。

生身のまま死ねた加護に、少佐はどこか嫉妬しているような雰囲気もある。

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