ネタバレ注意!
12~19話の解説はありません。
掃除業者が「笑い男」(アオイ)に電脳をハックされ、「村井ワクチン接種者リスト」を厚生省の資料室から外に持ち出した。
彼女は厚生省資料室で働く職員。
厚生省の資料室から資料が持ち出された事は発覚しており、職員である彼女が掃除婦の立ち入りを許可したらしい。
その記憶が擬似記憶ではないかどうか、9課立会いの元チェックしている。
(そこへと至る過程が飛ばされているので分かり辛い)
トグサ「ナナオ=Aについての記憶の上書きは、彼女が厚生労働省から出した正規の書類により執行されたことは確かです。だとしたら、やはり省内にこの上がいると考えるのは妥当では?」
これが非常に分かり辛い。
まずナナオ=Aについておさらいしよう。
警視総監暗殺未遂事件の実行犯。
彼自身も暗殺された(第6話「模倣者は踊る」)
「笑い男」として特捜にマークされていたが、ナナオに対する証言に"上書きされた記憶"がかまされていた形跡をイシカワが突き止めた(第5話「マネキドリは謡う」)。
トグサのセリフを再度言い換えると、
「ナナオ=Aについての(証言者たちへの)記憶の上書きは、掃除婦が厚生労働省から出した正規の書類(村井ワクチン摂取者リスト)により執行されたことは確か」となる。
ここからまず分かることは、掃除婦が書類を持ち出したのは、ナナオが警察にマークされる前であるということ。
とはいえ、なぜ「村井ワクチン接種者リスト」によりナナオの証言者の記憶が改ざんされたのかが分からない。
また、アオイが厚生省にハッキングを仕掛けたのはナナオ事件の後だと思われるが、この時点でアオイは「村井ワクチン接種者リスト」を入手していたのではないのか?
個人的には、「村井ワクチン摂取者リスト」とナナオ=Aへの証言は無関係だと思うのだが…
仮に「村井ワクチン摂取者リスト」から彼らの電脳にアクセスできたとしても、その摂取者たちがナナオ事件特別捜査本部に事情聴取されるとは限らない。
ということで、この点は分からないまま保留。
トグサが内偵に失敗した授産施設から厚生省へのハッキング、そして今回の資料持ち出し事件で、9課は厚生省にも「笑い男」事件に関わる何かがあると推理。
しかし荒巻は慎重論を唱える。
トグサが授産施設で見たサリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」の一節は、「笑い男」のロゴに引用された原文に新たな文章が書き加えられたものだった。
トグサはそれを、「笑い男」本人だからこそできたことだと推理する。
仮に授産施設にいたとされるハッカーが「笑い男」の模倣者なら、できるだけオリジナルに近づけようとするはずだと。
また、「笑い男」は特A級のハッカーだからこそ、逆に紙媒体の資料に固執し、「村井ワクチン接種者リスト」をわざわざ持ち出したのではないか?
トグサらしいやや感情的な推理だが、その情熱を買ってか、少佐はトグサに独自捜査を許可する。
これが直後大問題を引き起こすのだが、「笑い男事件」解決への大きな一歩となる。
トグサは何の資料が持ち出されたのかを連日調べている。
コーヒーを持ってきたのは冒頭で9課に電脳のチェックを受けていた女性。
「こないだはすまなかったね」とは、電脳チェックのことだろう。
トグサは「村井ワクチン接種者リスト」がなくなっていることを突き止める。
医学博士、村井千歳によって開発された電脳硬化症のための特効薬。
効果はあったが、マイクロマシン療法推進派が多数を占める当時の医師会に阻まれ、認可を見送りに。
しかし、2021年4月、急遽村井ワクチンは〈特定指定者有償実験薬〉として認可される。
この認可は一般発表されておらず、村井ワクチンを使用している患者も、表向きは存在しないことになっている。
この事実に興味を抱き、「村井ワクチン接種者リスト」を盗み出す動機の存在する団体として、厚生労働省事務員は「ひまわりの会」を挙げる。
2019年、電脳化が一般化し始めた頃、電脳化を施した部位が次第に硬化し、最終的には脳死に至る病。
発症率は低いが、電脳化していれば誰でもかかる可能性あり。
根本的な治療法はない。
結核、癌、エイズなどに続き〈21世紀の不治の病い〉と言われた。
大手企業や政府機関に対する個人レベルの裁判をサポートしているNPO団体。
関係機関に対し、「村井ワクチン」とその接種者に対する情報の開示を何度も要求するが、厚生省サイドは個人情報規正法を盾に拒否。
また、個人レベルでの告発もあちこちにいる「マイクロマシン推進派」によって潰されてきた。
その代表の元に「村井ワクチン接種者リスト」のコピーが送られてきた。
なぜこのリストが重要かというと、リストの中には村井ワクチンを不認可にした中央薬事審議会理事長・今来栖尚(いまくるすひさし)の名が書かれてあるから。
その今来栖本人から「ひまわりの会」にリストが送られてき、彼自身の口から村井ワクチンを黙殺した真意を公にすると約束したと代表は語るが…
書類上はそうなっているが、実際はアオイの仕業だろう。
具体的にどうやったのかは省略されているが、彼のハッキング技術なら造作もないこと。
厚生労働省管轄、麻取(マトリ:麻薬取締官)の強制介入班。
厚生労働省医薬局局長・新美の直属部隊。
おそらく9課と同じで超法規的行為が黙認されている。
「村井ワクチン接種者リスト」を奪還しに来たのだが、もちろんこれは公務ではない。
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