*ネタバレ注意!
合田の一連の犯罪は自首することで罪を問われないと刑法で約束されているもの。
だから警視庁に自首する旨の手紙を送り無罪となって国外逃亡するのが合田の狙い(最終話でわかる)。
少佐が「この先難民の自爆を装った核攻撃が起こる」と言うと、クゼは「なんだと?」と驚く。
クゼは米帝の核攻撃は予測していたはず。
でなければ彼の言う革命は成立しない。
だとすれば「なんだと?」というリアクションはおかしい。
原潜のハッチが開き、いつでも核ミサイルが発射できる状態を察知。
食い止めるため「この映像を世界中に配信してみては?」というタチコマの意見に、別のタチコマは「映像に証拠能力ってもう存在しない」と否定。
この時代の感覚ではそうなのだろう。
このへんの芸が細かい。
ここでクゼの核心に迫る。
しかし、かなり後出し感がある。
元々難民を解放したいという思想があった。そのため「個別の11人」ウイルスが発症した。
他の感染者と行動を共にし、思想の差異に気づいたことでウイルスが分離した(←そんなんでウイルスが消えるの??)。
レンジャー4課に包囲されたバトーたち。
するとタチコマが4課に「枝を付けた(ハッキングした)」と。
それを聞いたバトーは、他のメンバーに「ケースを置くと同時に壁際までダッシュしろ」と。
そしてバトーがケースを置くとタチコマがレンジャーたちの目を盗む。
混乱する隊員に対し隊長が「撃つな、同士討ちになる」と制するところはさすが。
バトーが光学迷彩を解くとレンジャーたちは態度を軟化させる。
レンジャー同士通じ合うものがあるのだろう。
- 革命の動機
全身義体のため心と体の不一致を感じていたのクゼ。
そんな彼の作り物の顔を褒めてくれる難民。
彼らから心と体は不可分な存在だと学んだ。
しかしそんな難民たちもまた「低きに流れる」存在だと知る。
そんな彼らへの復讐が革命の動機。
自分に結線しているものたちの記憶とゴーストをネット上に運び去る。
核が投下されれば彼らの肉体は滅びるが、強制的な進化を遂げる可能性が手に入る。
彼らがネット上で個を特定できるかどうかは分からないが、先駆者として下部構造(この時代の一般市民)に残った者に対し、絶えず上部構造(ネットと人の融合)を意識させ、啓発していく存在にはなれる。
要は、現代の新しい神になるということ。
*以前からこれを考えていたなら自爆あるいは核攻撃は想定していたはず。
なのに少佐から核攻撃の話を聞いて驚いたのはおかしい。
少佐はクゼと一緒にネットと融合するつもり。
SAC1で一度肉体を捨てて情報体となったことがあるので、そこからどうにかするつもりなのだろう。
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