アニメ『魔道祖師』公式 (@mdzsjp) / Twitter
2021年1月~3月
原作:「魔道祖師」 墨香銅臭
監督:熊可
シリーズ構成・脚本:梁莎
キャラクター原案・デザイン:申琳
音楽:孫玉鏡
日本版制作:株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ、株式会社アニプレックス
魏無羨(ウェイ・ウーシエン):木村良平
藍忘機(ラン・ワンジー):立花慎之介
江澄(ジャン・チョン):緑川光
江厭離(ジャン・イエンリー):早見沙織
藍曦臣(ラン・シーチェン):森川智之
金凌(ジン・リン):梶裕貴
藍思追(ラン・スージュイ):土屋神葉
藍景儀(ラン・ジンイー):斉藤壮馬
聶懐桑(ニエ・ホワイサン):花江夏樹
金子軒(ジン・ズーシュエン):赤羽根健治
温寧(ウェン・ニン):島﨑信長
温情(ウェン・チン):川澄綾子
温晁(ウェン・チャオ):吉野裕行
王霊嬌(ワン・リンジャオ):阿澄佳奈
羅青羊(ルオ・チンヤン):Lynn
江楓眠(ジャン・フォンミエン):浜田賢二
虞紫鳶(ユー・ズーユエン):本田貴子
藍啓仁(ラン・チーレン):酒巻光宏
金光善(ジン・グアンシャン):速水奨
温若寒(ウェン・ルォハン):三宅健太
温逐流(ウェン・ジューリウ):酒井敬幸
聶明玦(ニエ・ミンジュエ):白熊寛嗣
蘇渉(スー・ショー):こばたけまさふみ
金光瑶(ジン・グアンヤオ):石田彰
古代中国を舞台とした仙術ファンタジー。
長くなりそうなのでまとめると、
- 古代中国好きは絶対はまる
- いろいろと難しいので要解説(下記に本ブログでの解説へのリンクあり)
- 原作はBLらしいがアニメはそうではないので食わず嫌いしないほうがいい
- バトルや術より人間ドラマ中心
- 近年まれに見る神アニメ
本ブログの何らかのレビューで、「近年中華作品の台頭が目立つがまだまだ日本のアニメ・漫画の模倣を出ない。中国は深い文化を内包しているのだから、日本の漫画・アニメから一旦離れて、中国ならではの世界観、文化、思想、哲学などを盛り込んだオリジナルな作品を作ってほしい」と書いたと記憶しているが、実は既にそういった作品が存在しており、後発で日本にも入ってきた。
それが本作「魔道祖師」である(中国ドラマのタイトルは「陳情令」)。
一見して中華中華した世界観に誰もが目を奪われるが、名前やプロットの難しさにくじけてしまう人も多いだろう。
個人的にも第二話で一度断念しかけたのだが、『これは絶対に名作だ!』と確信していたので、一旦放置し、ある程度ネットに解説などが出始めた段階で再度視聴を開始すると、すっかり虜になってしまった。
本作では今まで見たこともないような複雑なプロットを採用している。
「進撃の巨人」の回想型プロットをさらに複雑化し、過去と現在を自由に行き来する様は今までどんな物語にもなく、現代的なスピード感を保ったままドラマをより深めることに成功している。
原作のままなのか、アニメ版の脚本なのかは不明だが、固有名詞の覚えにくさも含めて作品を難解にしているので、視聴者には忍耐が強いられる。
もちろん、その忍耐以上の報酬は得られるが。
本作では迫力あるバトルシーンや美しい中国の風景、ワクワクするような仙術なども魅力だが、本当に素晴らしいのは人間ドラマ。
各キャラがしっかりと生きていて、血が通っているのですぐに感情移入できる。
また、各キャラの感情の描き方が一環しているので、相関図もイメージしやすい。
時に友情だったり、恋愛、親子関係、政治的軋轢などなど、人間模様の描き方も「執拗」と言っていいほど念入りに描かれており、どんな人でもどこかしら共感でき、登場人物と供に涙したり笑ったり怒ったりできるはず。
ここまで登場人物の人間が描けているアニメは数えるほどしかないだろう。
難点を挙げると、CGがあからさまなところと、戦争の描写があっさりしすぎているところ。
CGは好き嫌いがあると思うからいいとして、最大の山場である「射日の聖戦」がやけにあっさり描かれていたり、なんか人すくね…と感じたり、原作がBL小説というところでたぶん作者が女性だからだろう。
純粋に男の子がワクワクするような描写はちょっと少ないかも。
また、プロットが細切れなので「この出来事が全部知りたい」と思っても一部だけ回想で説明しているだけ、という点に不満を感じる人もいると思う。
ただ、それらを含めてもなおあまりある魅力が本作には存在する。
めんどくさい作品ではあるが、ぜひ本ブログの解説を参照しながら見てほしい。
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