本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
話しているのはグリシャ。
まだマーレにいた時代。
レベリオ区はSeason4冒頭で登場した、マーレ内でエルディア人が住むことが許されている地区。
ここも壁に囲まれている。
ちなみに彼らは外出許可を得てレベリオから外に出て、どこかの塔から見下ろしている。
エルディア人はマーレでは被差別民族。
グリシャはレベリオの外ではひどい扱いを受けるのを知っていて、わざとグリシャと一緒に出てきたのだろう。
そして、グリシャに反マーレ洗脳教育をほどこしていく。
時間は5~6年後くらいか。
ジークは名誉マーレ人を目指して戦士候補生に志願した←恐らくグリシャの言いつけ。
訓練では劣等生のよう。
話している大人は後のマガト隊長とクサヴァーさん(丸眼鏡)。
クサヴァーさんはジークの前の「獣の巨人」継承者。
グリシャと妻は定期的にジークを祖父母に預けて「社交ダンスクラブ」に通っているらしい。
恐らくこれは反マーレ組織の集会で、祖父母も知っているよう。
祖父母もジークに「歴史」を教えている。
グリシャがちゃんと”教育”(マーレ側の史観)しているかを確認しているのだろう。
勉強がお開きになった後、一瞬ジークが写真に目をやる。
そこに写っているのは幼い頃のグリシャと妹のフェイ。
フェイはマーレ治安当局グロス曹長によって殺された。
こちら参照。
ジークもそのことを知っているらしい。
また訓練学校。
ジークは手先も不器用らしい。
自分が戦士に向いていないのかもと不安。
また、遊びたい盛りなのにグリシャは勉強ばかりさせているらしい。
グリシャはジークに表向きはマーレ史観を教えているが、実はエルディアに伝わる”正しい”歴史を教えていた。
祖父母の前ではそれを隠している模様。
家庭では秘密の「勉強」ばかり、学校では落ちこぼれ、社会では被差別民族。
ジークは孤独感を深めていく。
そんなときに出会ったのがクサヴァーさん。
「獣の巨人」継承者、巨人学者。
野球が好きだが相手がいない。
マーレでは流行っていないのか、それともエルディア人だから相手がいないのか。
研究のためについに自分が巨人を継承した←本当の理由は後述。
経緯は不明だが、恐らくまだマーレにおいて系統立てて巨人継承を行っていなかった時期だったのだろう。
グリシャ、クライス、ダイナの密談。
彼らは「エルディア復権派」同士。
クライスもダイナも後に摘発されて「楽園送り」に。
どうやらジークを戦士にして巨人を継承させ、エルディア復権派のために利用しようとしていたらしい。
しかし、戦士候補生になったはいいものの、成績が悪くて困っていた。
父親に認められようと頑張るが、やはり落ちこぼれのまま。
グリシャもやけを起こす。
ジークは今で言う毒親育ちらしい。
だからこそクサヴァーさんとの交流が心の癒やしとなる。
そして、クサヴァーさんの考えに感化され、自己肯定感を持ちはじめる。
ジークの両親が加入している組織。
当然ジークも知っている。
そこに公安(のような組織)が目をつけていることを知る。
食事のシーン。
ジークは勇気を振り絞って両親に進言した。
まだ両親への愛情があったし、つかまって「楽園送り」になってほしくなかったから。
しかしグリシャとダイナはそんなジークに圧をかけ、怒鳴りつける。
いよいよジークの精神が追い詰められていく。
ジークは両親が「エルディア復権派」であること、近く摘発があることをクサヴァーさんに告白。
クサヴァーさんはジークが助かるために両親を摘発することを進める。
ジークは言われた通りにするが、後悔の念も垣間見える。
前のシーンから10年程経った印象。
クサヴァーさんは任期をもうする終えるらしい。
ピーク、ベルトルト、ライナー、ファルコ、コルト、アニ。
「始祖の巨人」はエルディア人の記憶を操作できるだけではなく、体の設計図を書き換えることもできる。
エレンはラスト、この力を使ってエルディア人から巨人化の能力を除去する。
「始祖の巨人」がエルディア人の体も作り替えられるのなら、エルディア人に子供を産めなくして絶滅させることもできるのでは?
これが後に「エルディア人安楽死計画」となり、ジークを突き動かす原動力となる。
出自を隠してマーレ人の妻をめとったが、後にバレ、妻は子供と無理心中。
自暴自棄になり、自殺のため「獣の巨人」を継承。
ジークはクサヴァーさんに「世界の人々を巨人の恐怖から救ってみせる」と誓う。
これがジークの原動力か?
また、「エルディア人を苦しみから解放する」と言っているところから、ジークはどこかで親エルディア派に転向したらしい。
両親への罪滅ぼしのためか、あるいは心の奥ではずっとそうだったのか。
また少し時間が経過。
「不戦の契り」を打ち破る方法をジークに伝える。
「不戦の契り」とは、巨人の力で争いを起こさないというフリッツ王と「始祖の巨人」の間で交わされた契約。
「始祖の巨人」継承者と王家の血を引く者が接触することによりこれを打ち破ることができる。
ジークは既に「エルディア人安楽死計画」を立案、実行を画策している。
これは「始祖の巨人」継承者を探し、その身体改変能力でエルディア人に子供を生ませないようにする計画。
さらにそこに「不戦の契り」を破ることも可能だという情報も加わる。
ジークは「始祖の巨人」を押さえることで、エルディア人の弱みと強みを同時に握ることができると知る。
「始祖の巨人」さえ押さえれば、「言うことを聞かないと今後子供を産めなくするぞ」と全エルディア人を脅せるし、同時に世界に対して「地ならし」の抑止力を持つことも可能。
なお、マーレも同じく「始祖の巨人」を求めている(「始祖奪還計画」)。
ジークは今では親エルディア派となったが、マーレとは同じ目的を持っているので、反体制派になる必要はない。
むしろ体制、それも軍部に籍を置き、信頼を勝ち得ることができれば、マーレの組織力を使って「始祖の巨人」継承者を探しやすくなる。
そして「始祖の巨人」継承者が見つかればタイミングを見計らって接触し、マーレから離脱すればいい。
その流れは既に見てきたところ。
「私達の安楽死計画」←クサヴァーさんもこれに乗っかっている。
ただ、クサヴァーさんがエルディア再建まで考えていたかは微妙。
どっちみち寿命がもうすぐなのでそこまで考える必要はないのだが。
幼少期
マーレ生まれとして反エルディア教育を受ける一方、両親からは反マーレ教育。
いずれも洗脳に誓い。
少年期
両親のすすめで戦士候補生へ。
より強い反エルディア教育。
両親への反発と自己保身からエルディア復権派を密告。
マーレ当局に貢献。
青年期
クサヴァーさんと出会い、「始祖の巨人」の秘密を知ったことで「エルディア人安楽死計画」を立案。さらに急進的な反エルディアへ。
さらにそれがエルディア人を苦しみから解放することにつながると考える。
この辺から恐らくエルディア人を救うという思想も芽生えはじめる。
政治的、思想的にマーレと異なる方向へ。
しかしマーレの「始祖奪還計画」はジーク個人にとっても都合がいいので、軍やマーレからは離脱せず、「獣の巨人」も継承。
マーレ軍に席を置きながら独自の路線で「始祖の巨人」と接触し、計画を遂行することを決意。
ジークは一旦「無垢の巨人」となった後、クサヴァーさんを捕食、「獣の巨人」を継承。
「見つけてみせるよ、父さん」←「楽園送り」となった父グリシャのこと。
ジークはグリシャがパラディ島で「無垢の巨人」として彷徨っていると信じている。
この時点でグリシャが「進撃の巨人」を継承し、壁内で第二の人生を送っていることは知らないはず。
グリシャはこの時点で内心反マーレ、親エルディアとなっており、エルディア復権派の父グリシャと同じ立場。
だからグリシャを見つけて謝り、一緒にエルディアの復権を進めたいのだろう。
たぶん巨大樹の森から調査兵団にエレンを奪還され、一旦マーレに帰還したところ(Season2後半)。
エレンが「始祖の巨人」継承者であること等を伝える。
ジークはイエーガーという名字、そして医者であることからエレンの父親がグリシャであることを確信する。
ジークはてっきりグリシャが「無垢の巨人」のままパラディ島を彷徨っていると思い込んでいたが、どうやらグリシャは壁内でも子供をつくり、そして自分と同じように洗脳してエルディア復権の道具に利用していると思い込む。
ジークはエレンをグリシャの洗脳から救い出してやると誓うが、ジークもエレンを利用して「エルディア人安楽死計画」と「地ならし」の抑止力を行使しようとしている。
結局ジークもグリシャと同じなのだが、たぶんまだ本人は気づいていない。
幼少期から虐待を受けてきたことで精神が分裂気味になっているよう。
ややライナーに似ている。
その後ジークはパラディ島調査船に反マーレ義勇兵を送り込み、イェレナをエレンと接触させる。
イェレナは「あなたの兄ジークがマーレで待ってます」といったことを伝えたのだろう。
エレンは「始祖の巨人」の能力で、父親が礼拝堂を襲い、レイス家の子供たちを虫のように殺す記憶を見た。
ただ、それがなければ「始祖の巨人」は今でもレイス家に継承され、「不戦の契り」は破られないままになっていた。
そうなると、壁内人類は簡単にマーレに攻略され、エルディア人は絶滅する。
だからグリシャがレイス家を襲撃し、子供を殺してまで「始祖の巨人」を奪ったことは正解。
しかしエレンは、それ以前にエルディア人が存在すること自体が間違いだとする。
エルディア人がいなければレベリオ収容区の人間はエレンらの「マーレ急襲作戦」に巻き込まれて死ぬことはなかった。
エレンは「エルディア人安楽死計画」をジークと共に遂行することを誓う。
それが人類の救済だと信じて。
……これもエレンのブラフで、実はエレンは「地ならし」を起こしつつも最終的には「始祖の巨人」の身体改変能力でエルディア人から巨人化能力を除去する。
こちらが本当の救済となる。
そのためにはジークの協力が必要となるので近づいた。
「雷槍」の信管をつなぐワイヤーを首にくくりつけてある。
それを引っ張れば「雷槍」が爆発する仕組みになっていたが、ジークはわざと自爆し自分の再生能力に賭けた。
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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