本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
ユミルはフリッツ王への愛情故に隷属を選んだ。
が、それにずっと苦しんでいた。
だから愛情を持ちながらもその相手を殺せる強い女性を探していた。
それがミカサ。
エレン「俺もまだ、ミカサが何をするのかは分からない」。
このことから、このアルミンとの会話が決着前だということが分かる。
またエレンには未来が見えるが、断片的なシーンしか見えていないことも分かる。
本作で「未来の記憶を見る」とはそういうことなのだろう。
エレンは勲章授与式で自分が「地ならし」を起こし人類を虐殺すること、ミカサが自分を殺すことなど、断片的に未来の出来事を見た。
そして、そこに到達するために行動してきた。
「行こう、エレン」←エレンの見た結末に一緒に行こうという意味。
本当はミカサに男ができたら嫌。
その気持ちはミカサがちゃんと汲み取っていた。
本当は死にたくない。
ただ、自分のせいで死にたくなかった人を死なせてしまったので、そこの責任は取る覚悟。
未来の記憶を見ているので過去形になっているが、これからそうするということ。
アルミンはその記憶を見ていない(見られない)ので驚いている。
アルミンは、たとえエレンが自分達やエルディアを救うためとはいえ、人類の8割を犠牲にすることに耐えられない。
また、そこから先にはこれまで通りの憎しみの連鎖しか想像できない。
エレンは自分がこれからすることがまた仲間やエルディア人を苦しめることに心を痛めた。
そして、とっさに「自分がバカだからそうなっただけ」と嘘をつく。
せめてアルミンの心だけでも軽くしようとついた嘘。
アルミンはエレンが自分を楽にさせようとして嘘をついていることを見抜いた。
そして、エレンだけにその責任を負わせまいとする。
エレンがこうなったのは、自分がエレンに壁の外の世界を想像させたから。
だから自分も地獄で一緒に責任を負う。
エレンが死んだことで皆の記憶が戻った。
それぞれ「道」でエレンと会い、対話していた。
それを「始祖の巨人」の力で一度消去した。
また、始祖の力としてエルディア人を「無垢の巨人」にしたのも自動的に消えた。
本来ならエレンを討伐した英雄だが、そうなるとエレンとは敵になってしまう。
また、このままではエレンの頭部は悪の象徴として政治利用されてしまうので混乱の中持ち去る。
そんなミカサの心情は痛いほど分かっているので好きにさせる。
また、エレン討伐は自分が行ったことにする。
「始祖の巨人」が討伐され、やっと奴隷から本来の姿に戻った。
一瞬、フリッツ王が槍に貫かれて死んでいるシーンが映る。
横にはユミルと三人の子供たちが。
ユミルはあのときフリッツ王をかばって死ぬことで「道」に到達した。
だが、全てが終わったことで「道」から解放された。
つまり、あのときフリッツ王が死んだ世界線に到達したということ。
ナレーション内容はアルミンに送ったヒストリアの手紙。
エルディアではイェーガー派の残党が政権を掌握。
アルミンら調査兵団残党はパラディ島以外で構成された世界連合に取り込まれたよう。
エルディアからすると裏切り者になる。
リヴァイは退役したのか?
さすがにもう戦闘はできないよう。
ただ、政治には向かない性格なので要職には就かずアメ売りをしている。
第1話でエレンが寝ていた丘の上の木の元に埋葬した。
ミカサはイェーガー派があがめるエレン暗殺者であり、エルディアからすれば重罪人だからパラディ島で自由にのんびり過ごせないはずだが、そこは美しいラストのために目を瞑るべき。
最後の最後に女の子になるミカサ。
そりゃ辛いわな…
ミカサの元に鳩が舞い降りる。
鳩は平和の象徴。
エレンはきっと人類の平和に貢献したのだというメッセージ。
進撃の巨人解説、終了。
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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