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RE:CREATORS(レクリエイターズ) 全話感想

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放送

2017年4月~9月

制作・スタッフ

監督:あおきえい

副監督:加藤誠

シリーズ構成:あおきえい/広江礼威

キャラクターデザイン:牧野竜一

総作画監督:牧野竜一/中井準

メインアニメーター:松本昌子/山本碧

メカニックデザイン:I-IV エフェクトアニメーション:橋本敬史

美術監督:永吉幸樹

美術設定:佐藤正浩/藤瀬智康

色彩設計:篠原真理子

アートディレクション:有馬トモユキ/瀬島卓也

CGディレクター:ヨシダ.ミキ/井口光隆

ビジュアルエフェクト:津田涼介

撮影監督:加藤友宜

編集:右山章太

音響監督:明田川仁

音響制作:マジックカプセル

音楽:澤野弘之

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主要人物:声優

水篠颯太:山下大輝

セレジア・ユピティリア:小松未可子

メテオラ・エスターライヒ:水瀬いのり

アリステリア・フェブラリィ:日笠陽子

築城院真鍳:坂本真綾

鹿屋瑠偉:雨宮天

煌樹まみか:村川梨衣

弥勒寺優夜:鈴村健一

軍服の姫君:豊崎愛生 

OP「gravity wall」 SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle & Gemie

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OP2「shØut」SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle & Gemie

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ED「New Look」綾野ましろ

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感想

間違いなく2017年トップクラスの完成度を誇る作品。

前半はやや重たく感じるかもしれないが、少し我慢すれば世界観はすぐに見えてくる。

ストーリーは、アニメやラノベのキャラが現実に現れ戦うというありがちなものだが、現代的にきっちりとブラッシュアップされている。

作中には萌え、能力、各種バトル(剣、魔法、ガン、ロボット)、メタ展開、ギャグ、シリアス、作中作…あらゆるアニメ的(物語的)要素が詰まっており、しかもごった煮感や無理矢理感はない。

ただ、少々わかり辛い能力もあったりするのでその都度検索してもいいが、見終わったら間違いなくもう一回おさらいしたくなるので、2周目での理解を見越して1周目は流しても大丈夫。

心配な人は登場人物・築城院真鍳(ちくじょういんまがね)の能力「言葉無限欺」(ことのはむげんのあざむき)だけでも予習しておくといいだろう。

 

本作はタイトル通り、クリエイターたちが主人公の群像劇だが、その描き方が現代的だと感じた。

例えば「バクマン。」を思い出してみてほしい。

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主要人物である漫画家たちはいずれも個性豊かでどこか浮き世離れしてい、一般人と一線を画した存在として描かれていた。

しかし本作のクリエイターたちは拍子抜けするほど普通で、むしろちょっとムサい大人として描かれている。

作中での彼らの言動(苦悩、葛藤、喜び、仕事へのスタンス)は社会人であれば誰でも理解できるだろう。

なぜクリエイターたちをわざわざ平凡に描いたのか?

おそらく、ここ数年でクリエイターへの認識や立ち位置が著しく変化したことを受けてだろう。

事実、2017年における「クリエイター」とほんの10年程前のそれは全く別次元の存在となっている。

ほんの少し前まで、「クリエイター」といえば 人生を創作に賭けたギャンブラーであり、アウトローであり、自らの手で世界を生み出す魔術師であり、一般常識の通じない奇人変人だとされていた。

しかしネットの普及とSNSの浸透で、彼らの実態はいい意味で暴かれ、世間のクリエイターに対する理解は急速に進んだ。

彼らがギャンブラーではなく自営業者であること、アウトローではなくむしろコンプライアンスには敏感であること、彼らの世界は魔法ではなく努力と研鑽によって生み出されていること、そして、多少変わってはいるが概ね常識人であること。

そうした時代に、いかにも天才肌であり、いかにも「クリエイター」らしいクリエイター(例えるなら「バクマン。」の新妻エイジのような)はかえって共感を呼ばないであろうことを、本作のスタッフは見抜いていたのではないか。

 

また、現代では「クリエイタ-」でない人の方がもしかしたら少ないのかもしれない。

アマチュアながらに創作物をネットで公表する人はもちろん、YOUTUBEに動画をUPしたり、SNSに文章を書いたり、ちょっとしたコラ画像を作ったり、自撮りを加工したり…それらは立派な創作であり、一度でもそれをしたことのある人は「クリエイター」であると言ってさしつかえないだろう。

そうした時代性の中で本作は生まれ、そうした時代だからこそ多くの共感を生んだのではないかと思う。

クリエイターに憧れ、クリエイターを夢見る視聴者へと送る物語ではなく、クリエイターに共感し、クリエイターと共に進む物語、それがRE:CREATORSである。

 

また、本作にはSNSがキーガジェットとして登場するが、ただ単にコミュニケーションツールとしてではなく、確かな「力」として扱われている。

詳しくは本編で確認してほしいが、これもほんの数年前ではピンと来なかったのではないか。

そして、数年後にはもう成立しなくなっているかもしれない。

 

本作はアニメ作品、エンタメ作品としても、また2010年代における「クリエイターと作品」の関係性を表す資料としても非常に価値が高いと感じられた。

例えば、現代の我々が19世紀のパリ社交界を読み解く資料として「ゴリオ爺さん」を手にするように、後年本作がそのように扱われるのではないかと想像した。

ゴリオ爺さん (新潮文庫)

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とまあそんなことはどうでもよくて、普通に面白い作品。

2期に期待(あるかどうかは不明)。

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