本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
ウトガルト城で休息をとる調査兵団を巨人が包囲している。
ナナバら立体起動装置を装備した上級兵士たちは巨人掃討に出撃。
その2時間前。
本作はこうした時間の前後が激しいので見落とすと何が何だか分からなくなるので注意。
この城については知られていないらしく、由来や用途は誰も知らない。
酒を見つけてきたゲルガーがラベルを見て「何て書いてんだ?」と言う。
ゲルガーに読めない文字で書いてあるらしい。
何でもない台詞のようでいて実は作品のヒントが隠されている。
そもそもの設定は人類は壁の中にしか存在しないはず。
ということは、仮に複数言語があってもなんとなくは「○○語」だと分かるはずだし、人類が壁に収まるほど少なくなっているのなら言語は統一するはず。
それなのにゲルガーにも読めない文字がある……つまり壁の中に存在する人類以外にも酒を造れる文明を持った人類がいるということ。
「もし本当に壁が壊されていないとするなら、巨人はどこから侵入してきているのでしょうか?」核心を突いた核心を突いた台詞。
この発言の際、ちゃっかりライナーとベルトルトを映しているところに注目。
コミックスでもそうなっている。
クリスタの台詞なのでクリスタだけ映しておけばいいのになぜ?
もちろんライナーとベルトルトが巨人だということ。
本解説でも何度も観てきた、諫山先生独特のサイレントネタバレ。
そう考えると二人はなんか気まずそうな顔に見える。
怪しまれすぎないためにコニーも一緒に映しているところが秀逸。
彼らはもちろんこの時点で真相を知らないが、どうやら今までのように壁が壊されて巨人が外から大量流入したのとは違うらしいと気づきはじめている。
突然コニーを馬鹿にしだすユミル。
彼女も巨人。
はぐらかしたいから突然調子っぱずれにコニーをいじり出したのか?
二人とも巨人だが、まだお互いそれを知らない。
ライナーはユミルに対し疑念を持ち、探りに来た。
「できればその調子で続けて欲しい、あいつが家族のことで余計な心配をしねぇように」
ライナーはこの時点でジークの行動に察しがついている。
動けない巨人がコニーの母親だということも確信。
これ以上兵団やエルディア人に巨人について探らせたくないので、ユミルにそれとなく釘を刺しに来た。
ユミル「ニシンは好みじゃないが」と言い終わった瞬間、ハっとした表情。
ライナー「何だこの文字は、俺には読めない、ニシンって書いてあるのか?」
恐らくマーレ語で書いてある。
ジークたちがここを時々拠点にしていたのだろう。
ユミルはマーレの孤児。
うっかりマーレ語の缶詰の文字を読んでしまい、ヤバいと思ったのがさっきの表情。
ライナーが「俺には読めない」と言ったのは嘘で、当然読める。
ライナーはマーレ語缶詰を見た瞬間、ユミルがマーレ語を読めることの意味を悟ったが、自分も読めることがバレてはまずいと思い、とっさに「俺には読めない」と嘘をついた。
これは読者へのミスリードとしても効いている。
ライナー「ユミル、お前……(マーレの戦士なのか?)」
ナナバが言うと皆ガバっと起きるがクリスタだけ口を開けて寝てるのが可愛い。
巨人が中に入ってきたので、新兵はバリケードを作る。
ライナーが率先して先に動く。
まあ、いざとなったら巨人化してマーレに逃げればいいので。
その際周りに仲間がいなければワンチャン巨人化してもバレない。
施錠を解いたところすぐに巨人がおり、ライナーは間一髪扉を閉めるも巨人に簡単に破られそうになる。
その直後の回想シーン。
これは「始祖奪還作戦」でパラディ島入りしたライナー、ベルトルト、マルセル、アニが野営した翌朝のシーン。
(回想はコミックス10巻、ライナーたちの視点では24巻記載)
ライナーを襲おうとした巨人は「楽園送り」にされたユミル。
襲われそうになったライナーを助けたのは「顎の巨人」継承者のマルセル。
ユミルはマルセルを捕食することで「顎の巨人」継承者となり、人間に姿を戻して、後壁の中にまぎれこんだ。
ライナー、ベルトルト、アニは逃れ、そして壁の中へ。
ライナー「絶対に帰るんだ!」「ベルトルト、生き延びて帰るぞ、絶対に俺たちの故郷にな」←マーレに。
つまりユミルはライナー、ベルトルト、アニがマーレ人であり、巨人化できることを知っていた。
一方ライナー、ベルトルト、アニはマルセルを捕食した巨人がユミルだとは知らない。
かつてマルセルに助けられたことをさっき回想していたので、とっさに体が動いたのか?
クリスタはライナーを助けようとするが、ユミルが止める。
ユミルはライナーが巨人だと知っているので助ける必要はないと判断。
「昔のライナーは戦士だった。今は違う」
「戦士」とはマーレにおいて巨人を受け継いだ者のこと。
「今は違う」ははっきりとは分からないが、ベルトルトにはライナーがエルディアに取り込まれているように見えるのかもしれない。
「巨人が作戦行動でもとってるようなタイミングだね。まるで最初から遊ばれてるような気分だ」←ビンゴ。
ジークがラガコ村で作った巨人たちに指令を出している。
「獣の巨人」の雄叫びがそれか。
次話で回収。
塔からジャンプしてから巨人化したのは、塔を壊さないため。
巨人化したユミルは「顎の巨人」。
キャラクター引用サイト:https://shingeki.tv/season2/
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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