本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
冒頭のシーンは「車力の巨人」の救出劇前のこと。
ジャンは訓練兵時代からの夢だった悠々自適な暮らしを手に入れるため、フロック率いるエルディア帝国に参加した。
しかし、ハンジからのコンタクトがあり、密会を果たす。
ハンジはエレンを止めるために仲間を募りはじめた。
以下、ハンジとジャンの考え。
ハンジ
パラディ島を攻撃した途端「地ならし」発動。
今後数年、世界はビビってパラディ島を攻撃してこないはず。
だから今はエレンに集中することができる。
ジャン
猶予はできるが、その間に世界のパラディ島への憎悪は増すばかり。
また、これまでも世界との和睦の可能性を模索してきたのに結局「地ならし」を止められなかった。
だったらこのままエレンにパラディ島以外を全て踏み潰してもらった方がいい。
ハンジ
虐殺あかん!
それを認めたらこれまで散っていった調査兵団の仲間たちに申し訳が立たない。
ジャンはエルディア人民のため、ハンジは調査兵団のため。
ジャンよりもハンジの方がわりと個人的な心情で語っているが、ジャンも調査兵団員なので色々と思うところはある。
大義よりも小さなプライドの方が人を動かすと諫山先生は考えたのか?
ガビとファルコはともかく、マガトやピークはまだぜんぜん打ち解けていないし、ライナーは調査兵団にとっては裏切り者のまま。
どえらい空気になるのは当たり前。
エルディア
マーレが「楽園送り」で巨人をパラディ島に送り続けてきたおかげで自分たちは地獄を見てきた。
また、「始祖奪還作戦」で多くの人の命が奪われた。
「地ならし」もマーレが追い詰めた結果。
マーレ
2000年もの間マーレはエルディアに虐げられてきた。
また、現在もエルディア(エレン)は世界中の国を踏み潰し、エルディア人以外を虐殺しようとしている。
ガビはこのマーレ側の思想に洗脳されてきたが、今は違う。
一方でマガトはまだ上官なので反論はできない。
アニは調査兵団の同期に「エレンを殺せるのか?」と問う。
彼らの連帯やミカサの感情を知っているから。
そして、マーレ側がエレンを殺そうとすると必ず彼らは阻止するだろうことを見抜いている。
ミカサはそれを受け、エレン殺害に自分が邪魔→自分を殺したいと早合点した。
アニはミカサの殺意に巨人になって反撃する構え。
ここでのアニの役割は、調査兵団同期たちに「エレンを殺すのか?」「自分たちにエレンを殺す覚悟があるのか?」を本気で問わせること。
ここから港まで最短でも5時間。
港にアズマビト家の飛行艇があり、それで「始祖の巨人」の近くまで行ける。
では「地ならし」の進路は?
それを聞き出すためにイェレナを奪還したが、知らないらしい。
イェレナはマーレ出身。
信奉しているジークが世界を救う神になる瞬間を見届けたいだけ。
既に見てきた通り、作戦や指揮の能力はなく、戦闘力もなく、嘘と権謀術数にやや長けているだけ。
ただ、世界を救おうとしたのは彼女のみではなく、ここにいる全員も同じ。
つまり、イェレナは皆の影だった。
イェレナはマーレとエルディア双方の殺戮を挙げつつ、マルコについても言及。
ここでイェレナがやっていることはジャンの言う通りわだかまりを解くことが目的ではなく、仲間割れさせることが目的。
口先で分断工作をすることがイェレナの常套手段。
マルコは最後に「俺たちはまだ話し合ってない」と言った。
その言葉に触発されて、再び敵同士でちゃんと話会おうという空気が生まれた。
ハンジがそれをしっかり拾ってまとめようとしたのだが、ライナーは空気を読まずに話を続ける。
ライナーの精神疾患が再発。
どう考えてもここはハンジにまとめさせて緊張を解くべき場面なのにしゃべり続けるライナー。
ジャンはライナーの「すまない」という謝罪の言葉でキレた。
恐らく、その一言でマルコの死を帳消しにされたと感じ、怒りが抑えられなくなったのだろう。
ガビが仲裁に入り、さすがに子供に手を出してしまったことで我に返る。
ガビとファルコの謝罪でマガトもさすがに考えるようになる。
いざこざはひとまず収まり、皆で港へ。
そこから飛行艇に乗り「始祖の巨人」に近づく。
ただ、斥候に出ていたピークによると、港がイェーガー派に占拠されているとのこと。
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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