本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
短期間でロッド・レイスに洗脳されたらしい。
ユミルにもすぐに感化されたし、ヒストリアにはそういう精神の弱さ、もろさがある。
中央憲兵ケニー隊にエレンとヒストリアが拉致されてからどれぐらい経っているのか?
間にエルヴィンの軟禁、尋問、後逮捕、拷問、調査兵団の解散命令と残党狩り、そしてクーデターなどを挟んでいるので、短くても3日は経っているはず。
長くて1週間から10日ぐらいか。
エレンはずっと薬で眠らされていた。
ロッド「どうした、君はここに来るのは初めてだぞ。だが、見覚えがあっても不思議ではない」
「始祖の巨人」は過去と未来の継承者の記憶をたどれるので、エレンがここに来るのが初めてでも、継承者たちの記憶に触れれば見覚えがあっても不思議ではないということ。
ロッドとヒストリアがエレンに触れることで様々な記憶がエレンに流れ込んでくる。
まず、ロッドの「ひとつ試してみたいことがあってな」という台詞に注目。
ロッドは自分とヒストリアがエレンに触れれば記憶が送り込める(呼び覚ませる)と確信していたわけではなく、そうなるかもしれないという仮説の元に試した。
つまりこれは、「こうすれば必ずこうなる」という能力や、再現可能な現象ではなく、偶発的に起こった出来事。
なのでなぜこうなったのか理由を探しても意味がない。
エレンの「始祖の巨人」「進撃の巨人」の能力+ロッドとヒストリアのダブル王家の血が偶然そうした化学反応を起こした。
・地下洞窟で祈りを捧げるレイス家
・驚きの表情を浮かべる彼ら(グリシャが襲撃しに来たのだろう)
・手を噛むフリーダ
・巨人化するフリーダ
・ロッドの子供を掴む腕(巨人化したグリシャ)
・ロッドは逃げる
・燃える教会
・逃げる調査兵団員(シャーディス)
・鍵
・エレンと注射器
・巨人化するエレン
・無垢の巨人となったエレンがグリシャを捕食
・エレン「始祖の巨人」を継承し、再び人間に戻る
・エレン、グリシャを喰ったことを認識
エレンがグリシャを捕食するところまではグリシャの記憶(全てグリシャ視点)。
それ以降はエレンが自分の記憶を俯瞰で見ている。
グリシャの記憶の断片の中に一瞬シャーディスが写る件。
ここはトロスト区。
ウォール・マリアが巨人に突破されたと聞き、グリシャと一緒に避難所に向かう最中。
グリシャはウォール・ローゼ北部のレイス領からトロスト区に来ていたのだろう。
ロッド「どうだ、思い出したか、父親の罪を」←冷静に考えればおかしい。
「父親の罪」をなぜエレンに「思い出したか」と問うているのか?
それはエレンが「始祖の巨人」を継承し、過去の継承者の記憶も継承したことをロッドは知っているから。
エレンにとってはひどい仕打ちだが、ロッドもグリシャに家族を惨殺されているので復讐心もある。
フリーダ・レイス。
ヒストリアが異母妹だと知っている。
ヒストリアが「お姉ちゃんみたいになりたい」と言ったのに対し「そのままでいいよ」と抱きしめ、悲しそうな顔をする。
「お姉ちゃんみたいになる」=「始祖の巨人」を継承するとつい受け止めてしまった。
そうなると13年の寿命となり、様々な政争に巻き込まれて、最終的には次の継承者に捕食されてしまう。
フリーダはヒストリアにそうなってほしくない。
最後に、フリーダはヒストリアの記憶を操作し、自分のことを忘れさせる。
これは「始祖の巨人」の能力。
ヒストリアはエレンに触れることで、フリーダの記憶を呼び覚まされた。
エレンの「始祖の巨人」の力とレイス家の血は相互作用みたいなものがあるのだろう。
これは後にも伏線として使われるので覚えておこう。
レイス一家の名前初出。
正妻:名前不明(享年不明)
「始祖の巨人」前継承者。
フリーダに捕食される。
名前が出て来ないのはロッドにとってどうでもいいから?
ここでは出て来ないが、ロッドには弟のウーリ・レイスがいる。
ーーー以下、グリシャにより殺害
長男:ウルクリン(享年17歳)
長女:フリーダ(享年18歳)
15歳のとき叔父ウーリを捕食、「始祖の巨人」継承。
「始祖の巨人」をグリシャに奪われる→後、エレンへ。
次男:ディルク(享年14歳)
次女:エーベル(享年12歳)
三女:フロリアン(享年10歳)
身を隠していたロッドたちにクーデターなどの状況を説明。
ロッドは継承を急がなくてはならなくなった。
ロッドから立ち去ることを命令され、一応ちゃんと言うことを聞く。
ロッドの弟ウーリと仲がよかったから、レイス家には頭が上がらない。
何十年も政府高官らにこうした拷問をすることを夢見ていた。
とんだサイコパス……
さすがの諫山先生もザックレーは生かしておけなかったのか、後にテロにより爆殺、報いを受けさせる。
ここでレイス家の能力をはっきりさせる。
・記憶改ざん能力
・レイス一族はその影響を受けない
ヒストリアもその能力を持っている。
だからフリーダの記憶改ざんを解くことができた。
ピクシス「レイスがエレンの持つ叫びの力さえ手にすれば、民衆の反乱なんぞ事もなしというわけじゃ」
「叫びの力」=「座標」、無垢の巨人を操る「始祖の巨人」の力。
つまりレイス家に「始祖の巨人」が戻ると、
・記憶改ざん能力(レイス家だけ影響を受けない)
・無垢の巨人を操る能力
を持つことになる。
たとえ民衆が反乱しても、記憶を改ざんして不満や怒りを忘れさせることも可能。
また、無垢の巨人を操って反乱を鎮圧し、その記憶を改ざんすることもできる。
つまり、レイス家の独裁、独善が許されるということ。
そうなればせっかくのクーデターの意味がなくなる。
なので新政府としては絶対にレイス家に「始祖の巨人」を渡したくない。
ピクシスはザックレーの王政への謀心を知っていた。
だが、そこには簡単に加担しなかった。
なぜならそれは「賭け事」であり、多数の人類が生き残るための選択とは言えないから。
「またおぬしらと違って、己よりも生き残る人類の数を尊重しておる」
ピクシスは調査兵団が人類の生き残る数を顧みない利己主義集団であると批判する。
ザックレーはその利己主義を肯定したが、ピクシスは掣肘する。
そんな調査兵団のクーデターに加担したのは、その方が人類にとってよい選択だと思えたから。
このピクシスの話で作者は「新政権、とくに各軍は一枚岩ではない」と言いたい。
「いつか人は争いをやめると誰かが歌っておったが、それはいつじゃ」
ジョン・レノン「IMAGINE」のこと?
もちろん作品世界には存在しないが。
諫山先生、この歌嫌いなのかも…
確かに、「IMAGINE」の生ぬるい世界と「進撃の巨人」は対局にある。
「人類は一人以下まで減れば、人同士の争いは不可能になります」
人同士で争えるということは、それだけまだ人類が元気だというエルヴィンの逆説。
「IMAGINE」的な妄想や日和見主義に対する作者の皮肉をエルヴィンの口を借りて言わせた印象。
エルヴィン(ここでは=作者)はあくまで人類の繁栄や自由は犠牲を伴うものだと考える。
その犠牲には人類同士の争いも含まれる。
兵団(調査兵団のみか、憲兵団、駐屯兵団も含めた混合兵団かは不明)は王都からレイス領礼拝堂を目指す。
目的はヒストリアとエレン奪還。
彼らがそこにいるという情報は政府筋への拷問で入手したのだろう。
一方、リヴァイ班は既に礼拝堂に向かっている。
・アッカーマン一族は都市部で迫害を受けていた
・あるとき突然力に目覚める
元々は王家の武家で、王家に逆らったことで迫害。
ケニーとリヴァイが本家で、ミカサが分家。
人間のまま巨人のような力を使え、巨人化しない。
王の記憶改ざんが効かない。
ケニーの妹、リヴァイの母親。
今後のストーリーには関係ない。
ケニー隊は洞窟の中で待ち伏せ。
地形は確認済み。
リヴァイ班にとっては初見、かなり不利な状況。
ただし中央憲兵は制圧、ケニー隊に援軍は期待できない。
ケニーの部下の金髪の女性。
状況を客観的に説明しつつ、部下を鼓舞して士気を上げている。
「それでお前ら、手を汚す覚悟の方はどうだ?」
調査兵団は基本、対巨人の戦闘集団。
人間を殺す覚悟はできていなかったので、奇襲に遅れをとった。
今回は改めて対人戦となり、当然相手を殺さないといけない。
リヴァイはその覚悟を迫っている。
キャラクター引用サイト:https://shingeki.tv/season2/
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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