本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
ジークとエレンは「始祖の巨人」の能力を使って記憶ツアーを行う。
彼らのことは他の人には基本見えない。
ただし、「始祖の巨人」の能力を保持している者には感じられる。
ジークはエレンに、グリシャがいかにエレンを洗脳してきたかを教えたい。
しかしこれは逆効果となる。
壁内でカルラと結婚し、エレンが生まれたところ。
ジークはグリシャが自分やマーレの元家族を忘れていると思っている←実は間違い。
権力者にすり寄り、「始祖の巨人」の情報を得ようとしている。
エレンの台詞「このクソオヤジはエルディア復権のためなら妻子をクソ溜めに捨てるーー俺は間違っていた、洗脳が解けたよ」←本心ではない。ジークが言ってほしそうなことを言っているだけ。
グリシャはあちこちツテを頼り、かなり早い段階で教会を突き止めていた。
しかし彼は始祖奪還をためらう。
その後家に帰りエレンを抱きしめて泣いていることから、エレンの未来や、殺すつもりだったレイス家の子供のことを考え、中断したのだろう。
ジークはエレンが愛されていたことを知り驚く。
グリシャは「進撃の巨人」の能力で未来の記憶を見た。
そもそもグリシャはエレンが「進撃の巨人」と「始祖の巨人」を継承することを知っているはず。
だからここにエレンがいることも知っている。
それでもジークしか見えていないよう。
つまりグリシャはずっとジークのことを考え、愛していた。
ジークはエレンがいかにグリシャに洗脳され、都合のいいように使われてきたかをエレンに教えてやるために記憶ツアーを行った。
一方、エレンはジークがグリシャからの愛情に餓え、いまだに洗脳や虐待の傷が癒えていないことを見抜いた。
そして、自分はジークの傷を癒やすための道具ではないと告げる。
ジークは父親の望んだエルディア復権を否定することでしか自分を肯定できない哀れな男だと見抜かれたが、そうなったことに感謝すると強がる。
結局、ジークの中には<虐待→世界を救う>という方程式意外存在しない。
精神疾患者の「認知の歪み」に近い。
再び地下室にて、グリシャは今度はエレンを見る。
恐らくこのときグリシャは、未来がどうしても変えられないことを知り、レイス家から「始祖の巨人」を奪い、「進撃の巨人」と共にエレンに継承することを決意したのだろう。
エレンが調査兵団に入りたいとミカサがチクるシーン。
ジークの驚きの表情に注目。
恐らくジークはエレンがグリシャに無理矢理調査兵団に入団させられたと思い込んでいた。
自分が無理矢理戦士候補生にさせられたように。
しかしエレンが自分から入りたがったことを知って驚く。
グリシャは未来の記憶から逃れられないことを知り、計画を決行することを決意した。
子供のエレンに対し「帰ったらずっと秘密にしていた地下室を見せてやろう」と告げるが、これは同時に未来のエレンに対し「計画を実行するぞ!これでいいんだな!」と言っている。
レイス家の真ん中にいるのがフリーダで、「始祖の巨人」継承者。
フリーダはゴリゴリの恭順派。
壁外人類が近代兵器で攻めてきたらそれを受け入れ、滅びるべき。
また、自分が「始祖の巨人」を継承していることは明かすつもりはない。
始祖の力が弱き者の手中に落ちるぐらいなら滅んだ方がいい。
ある意味ジークと同じ思想。
このフリーダの思想にエルディア人は長年苦しめられてきた。
グリシャは自分が「始祖の巨人」の力を使えないことを知っていた。
恐らく「進撃の巨人」の能力で過去か未来の継承者の記憶から知ったのだろう。
フリーダとジークは、グリシャが「始祖の巨人」と王家の血の関係を知っていることに驚く。
また、ジークとフリーダは「進撃の巨人」が未来を見る能力があることを知らなかったらしい。
グリシャは自分が見た未来通り、計画を実行しようとして断念。
本当は子供を殺したくないし、エレンにも危険な目に遭ってほしくない。
ジークが驚いたのは二点。
ひとつはグリシャが始祖強奪を断念したこと。
もうひとつは、グリシャが人道的な理由で断念したこと。
ジークの中ではグリシャはエルディア復権のためなら子供すら犠牲にする非道な人間。
皆利己的で、エルディアの未来などどうでもよさそう。
あと、フリーダにこの状況を押しつけている感じもする。
グリシャが断念したのは実際に過去に起こった出来事。
そうして断念しかけたグリシャを今記憶ツアーしているエレンが説得し、計画を実行させる。
エレンの話がどうやって伝わったのかは不明。
「進撃の巨人」継承者同士なら過去と未来で意思疎通できるのか?
結局、グリシャがエレンを洗脳したのではなく、未来のエレンが過去のグリシャを洗脳して始祖強奪を実行させた。
これはジークにとっては相当ショックはなず。
勲章授与式でヒストリアの手にキスをしている。
そのときに見た記憶。
未来のエレンに従ってレイス一家を惨殺し、フリーダを捕食。
「始祖の巨人」を奪った。
「エレン、レイス家を殺したぞ、父親以外は。これでいいのか?」と叫ぶ。
父親であるロッド・レイスは将来ヒストリアが生まれるために必要なのであえて生かした(そうしろとエレンが命令した)。
この時点のグリシャにはなぜだか分からないはず。
ジークはグリシャの懺悔を聞き、自分が本当は愛されていたことを知って涙する。
……意外とちょろい人間。
一瞬子供に戻るエレン。
表情はユミルが乗り移ったかのよう。
座標に戻る二人。
どうやらこの記憶ツアーはジークではなくエレンがコントロールしていたよう。
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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