『僕の心のヤバイやつ』公式@TVアニメ放送中✨✨(@boku__yaba)さん / Twitter
2023年4月~6月
原作:桜井のりお(秋田書店「マンガクロス」連載)
監督:赤城博昭
シリーズ構成・脚本:花田十輝
キャラクターデザイン:勝又聖人
色彩設計:柳澤久美子
美術監督:黛昌樹
撮影監督:峰岸健太郎 竹沢裕一
編集:肥田文
音響監督:小沼則義
音響制作:マジックカプセル
音楽:牛尾憲輔
制作:シンエイ動画
市川京太郎:堀江瞬
山田杏奈:羊宮妃那
小林ちひろ:朝井彩加
関根萌子:潘めぐみ
吉田芹那:種﨑敦美
足立翔:岡本信彦
神崎健太:佐藤元
太田力:福島潤
原穂乃香:豊崎愛生
市川香菜:田村ゆかり
南条ハルヤ:島﨑信長
第1話で『なんだ、今さら中二病ものか…』と早速切る準備をしていたものの、ハプニングの面白さに引き込まれ視聴継続。
どうやら主人公の痛々しさをメインにしたギャグ作品というだけではなさそうだが、作画がちょっと独特だったり、主人公のキャラに上手く乗っかっていけないので不安になりながらも観ているとだんだん引き込まれていった。
主人公市川が要所要所で天然美少女のヒロイン山田をそれとなく(ときに大胆に)助けるシーンが見所で、一見しょうもないのだがなぜか心にぐっと入り込んでくる鮮やかさがあり、気が付けば毎週楽しみになっていた。
学園もので登場人物も多いがそれぞれがしっかり生きていて、無駄なキャラもたぶんいない。
また、アニメ的なデフォルメはもちろんされているが、比較的リアルに近いキャラ造形で、「そんなやついないだろ?」というキャラも一人もいない。
主人公とヒロインの関係性や心理の変化、葛藤がとても精緻に描かれていて、遅くもなく、急すぎもせず、回を重ねるごとにいい感じのテンポで距離を詰めていく様が絶妙だった。
自分の気持ちに気づいてくれるのをじっと待ちつつも時に天然を発揮し、時に嫉妬し、恥じらうヒロインの姿がとても可愛く、またそんなヒロインの気持ちに内心気づいてはいるものの学校生活のポジションから「俺なんて…」とあと一歩踏み出す勇気が出ない主人公。
しかし、ちょっとずつだが主人公はきちんと成長していく。
個人的には10話ぐらいでチャラい先輩の圧をちゃんと振り切ったところがとてもよかった。
また、変に暴力やいじめではなく、一見平和的だがいや~な圧をかけてくるというところもリアルだなと感心した。
最終話は特に大きなイベントもないが、収まるべきところにおさまったという感じ。
ラストで主人公が殻を破り、ほんのちょっとだが勇気を出したところがとても自然で感動的だった。
近年まれに見る良作。
大人が観た方が楽しめるかもしれない。
作画や第1話の雰囲気が合わないと思ってもちょっとだけ我慢して継続してほしい。
Kindle Unlimitedをチェックする!