本記事は完全ネタバレ解説です。
全話通してのネタバレが掲載されています。
必ず全話視聴後にお読みください。
サシャを殺した罪を父親のブラウスに赦され、「悪魔の末裔」と信じてきたエルディア人に守られ、洗脳が解けはじめている。
エレンが入ってきて極度に怯えるのは、マーレに多大な損害を与え、タイバー家の「船鎚の巨人」を喰らい、「始祖の巨人」を継承する悪の親玉のような存在だと思っているから。
手を切っているのはいつでも巨人化できるという脅し。
また、他の者にも手をテーブルに置くことを指示。
ミカサが巨人化できないことは知っているが、攻撃力が強いので警戒しているのか?
ガビはエルディアの血が流れているので巨人化可能。
そもそも調査兵団はエレンがなぜ単独でマーレに潜入し、攻撃準備を進めていたのかまだ分かっていない。
マーレ急襲後、帰国しエレンは拘束、尋問を受けていた(描写はない)が、真意は告げなかったらしい。
アルミンの問いに対し、エレンは少し間をあける。
そもそもエレンは「地ならし」発動から世界を救う道筋が見えており、そのために行動してきた。
ここでは「地ならし」発動後、「始祖の巨人」化した自分を殺すさせるために、調査兵団やアルミン、ミカサと仲違いする必要性がある。
本当は大好きなのに、彼らを罵倒し、侮辱し、自分を憎むように仕向けないといけない。
それが苦しいから黙り、唐突に「俺は自由だ」と話を変えた。
ここから先のエレンの話は本心ではない。
エレンが言いたいのは、「俺は自由、お前らは不自由で奴隷。だから俺はお前らが嫌いだ」ということ。
アルミンはベルトルトを喰ったことでベルトルトに意志を奪われたとする(ベルトルトはアニが好きだった)。
ミカサはアッカーマン一族の血が発動したから自分を守ってきただけ。ミカサ自身の意志でエレンを慕っているわけではない。
いずれもあえて敵対するための詭弁であり、エレンはちゃんと二人のことが好き。
そこにジークがいると考えたのか?
リヴァイはイェーガー派のクーデターを知り、また兵政権がエレンを誰かに喰わせて「始祖の巨人」他能力を継承させようとしていることを察した。
そうなるとこれまでエレンを守り散っていった調査兵団の仲間たちが浮かばれない。
そこでリヴァイはジークを誰かに喰わせて「獣の巨人」継承を無理矢理進めることにした。
ジーク本人がいなければイェレナやエレンにとって指導者がいなくなるので、事態は混乱し、一度停滞するだろう。
また、今度ばかりはリヴァイの私怨もあるよう。
とにかく公私共にリヴァイはジークの好きにさせたくない。
ジーク「ところで、ワインはもう残ってないのか?」
脊髄液入りワイン。
残らず飲み干したとしたら、調査兵団全員に行き渡っているはず。
それを確認した。
いつでもジークの合図ひとつで団員全員を「無垢の巨人」にできる。
ウォール・マリア奪還作戦にて、エルヴィンはもう少しで父との夢であったこの世界の秘密=エレン宅地下室にたどりつけるというところで、決死の特攻を決意する。
しかしまだほんの少し逡巡するエルヴィンにリヴァイは「夢を諦めて死んでくれ。獣の巨人は俺が仕留める」と誓った。
あのとき仕留め損ねた雪辱を果たしたい。
また、その後エルヴィンかアルミンどちらかを巨人にしベルトルトを喰わせて延命するという事態で、リヴァイはアルミンを選択した。
なぜならリヴァイはベルトルトの地獄をもう終わらせてあげたかったから。
そこまでしたのに今さらエレンを誰かに喰わせてはい終わりとはできない。
そんなことをすればエルヴィンやその他調査編団員の死に意味がなくなる。
ジークの咆吼で巨大樹の森にいた調査兵団員は全員「無垢の巨人」化。
ただしリヴァイはアッカーマン一族なので巨人化しない(ワインを飲んだかどうかは分からないが)。
そしてピクシスやナイル、その他政府高官、ファルコもワインを飲んだのでジークの咆吼で体が痺れた。
ただし距離があるのでまだ巨人化はしない。
ここでジークの立ち位置が判明。
エルディアに近づき、協力を打診したのは元々エレンと近づくため。
交渉はすぐには進まないだろうから、その間に第一次パラディ島調査船に大量に積んでおいた脊髄液入りワインをイェレナに持ち込ませ、政府高官らにふるまった。
一通りワインが浸透すればいつでも政府関係者を「無垢の巨人」化させられる。
ラガコ村で実証実験済み。
ただしジークは反エルディアではない。
親エルディアだからこそ今のエルディア兵政権を見限った。
「無垢の巨人」化した隊員を全員殺して追いついた。
武器や立体起動装置用のガスなどは隊員のものや補充が沢山あったはず。
全員殺してもまだガスも武器も十分なまま追いつける。
エレンたちは第104期。
109期ともなるともう壁外に巨人がおらず、また巨人がエルディア人であることも知っている。
壁外の世界や、諸外国の近代兵器なども情報が入っているはず。
そんな時代に旧式の対巨人訓練などやる気が出ないのも無理はない。
あと、シャーディス教官の過去も噂が広まって畏怖の念が薄れているのかも。
また、エレンは彼らの先輩であり、憧れている訓練兵も多く存在するよう。
イェーガー派はまだまだ人数が少ない。
仲間を増やすため、フロックはエレンの信奉者がいそうな訓練兵を煽動。
フロックは兵団の先輩だし、特攻の生き残りとして後輩の間では知られていたはず。
また、エレンの最側近としてイェーガー派の中ではナンバー2の実力を持っている。
若い訓練兵が傾いてもおかしくはない。
そもそもシャーディスは調査兵団団長時代何の実績も上げていないし、教官になってからも怒鳴り、威圧するだけ。
その化けの皮を訓練兵たちは見抜いていた。
ちなみにここでシャーディスを惨めな扱いにしたのは、後に特攻をかけるためのフラグ。
ハンジはシャーディスがグリシャの妻カルラに恋心を抱いており、その息子であるエレンに嫌がらせをしていたのを知っている。
だから彼を心の底から軽蔑していた。
とはいえ、兵団員育成に尽力してきた彼がこのような姿になったことに、なんともいえない想いがこみ上げてきたのだろう。
ジークの一代前の「獣の巨人」継承者。
ジークは彼と少年時代から仲良くしていたらしい。
野球を教えてくれたのはクサヴァーさんで、彼の記憶を取り込んだことでジークは投球のコントロールを手に入れたらしい。
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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