名前は多分ない。
ワイヤー付きの刃物を無数に発射し、巨人が身動きを取れないようにする。
エルヴィン団長はこれを巨大樹の森に隠しておき、巨人をそこまで誘導して生け捕りにする作戦を立案していた。
ただ、巨人はスパイとして兵団に潜んでいる可能性が高かったので、ほとんどのものには告げていない。
リヴァイ班や新兵の中にも巨人側につくスパイがいるらしいと分かり始める。
アルミンはこの時点でほぼ「女型の巨人」=アニと目星をつけている。
エルヴィン団長の真の作戦を知っていた者は、恐らく5年前から生き残っていた兵士と推察。
5年前とは「超大型巨人」、「鎧の巨人」襲来時。
それらと戦った兵士はスパイではないと考えられる。
…ちょっとこれは甘い気がする。
あと、そもそもあの大型ワイヤー兵器を巨大樹の森、しかも木の上に運ぶのにかなりの人数や労力が要るはず。
完全に秘密裏に運ぶのはかなり難しいと思うのだが…
エルヴィン団長はこの作戦で多くの犠牲が伴われることを分かっていて、それでも決行した。
ジャンやエレンはそれに疑問を呈する。
しかしアルミンは間違っていないと断言する。
結果が分からない状態で選択しないといけない状況をアルミンは理解できている。
この選択ができるのは今のところエルヴィン団長、リヴァイ兵長、そしてアルミンだけ。
「何かを変えることの出来る人間がいるとすれば、その人はきっと大事なものを捨てることができる人だ。化け物をも凌ぐ必要に迫られたのなら、人間性をも捨て去ることができる人のことだ。何も捨てることができない人には、何も変えることはできないだろう」
この辺はエレンのラストにも通ずるものがあるので、アルミンの口を借りた作者の指導者論と捉えていいだろう。
「女型の巨人」の持つ能力の一つ。
「女型の巨人」はもう一つ、「無垢の巨人」を呼ぶ能力も持っている。
雄叫びはその合図。
簡単な指示もできるらしい。
恐らく「女型の巨人」は「無垢の巨人」に、自分を食え、ただし本体であるアニは食うなと指示した。
でなければアニも食われて終わる。
エルヴィン団長は「女型の巨人」が食われるのを見て、カラネス区までの撤退を命令。
敵に「捨てる覚悟」で負けたとあっさり認める。
エルヴィンは全てを捨てる覚悟まではなかった。
この経験が後の「獣の巨人」への玉砕につながるのか?
「審議書であれだけ啖呵切った後でこのザマだ」
そもそも調査兵団は、エレンを人類のために有効活用すると憲兵団に啖呵を切り、引き受けた。
それなのにまた損害だけ出して何の進展も得られなかった。
当然憲兵団はそこを突いてくるだろう。
これはフラグ。
結局調査兵団は今回の壁街調査でも何も得られない。
エルヴィンは「女型の巨人」の本体が「無垢の巨人」に食われているのを確認しようとして出来なかった。
そこでまだ本体は生きていると推理。
ということは再度「女型の巨人」が出現する可能性が高い。
「女型の巨人」が「無垢の巨人」に食われている間、何とかその場を逃れる。
その後立体機動装置でリヴァイ班を追い、グンタを殺害。
キャラクター引用サイト:https://shingeki.tv/season1/character/#0
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